故人の為に何が出来るのか
今回は、【故人の為に何が出来るのか】をテーマにお話しさせて頂きたく存じます。
皆さんの中には、身近な方を亡くしたばかりで、心の落ち着かない方もいらっしゃることでしょう。
もう何年も経つけれどふっきれない、どうしても悲しくなってしまう、という方もいらっしゃるでしょう。
身近な人を亡くすというのは、本当に人生の一大事であり、ご本人にしかわからない想いというのがあるかと存じます。
ですが、あえて申し上げます。
亡くなってしまった方の為に何が出来るのか、考えてみたことはありますか?
この機会に、真剣に考えてみてはいかがでしょう。
1.そもそも死んだらどうなる?
まずは、死んだらどうなるかをお話ししたく存じます。
諸説ございますが、わたくしが辿り着いた真理では、亡くなった方は魂だけの存在、つまり、肉体を持たないエネルギーに近いものに変わるというか、純粋に魂としてのエネルギーの部分だけが抽出され、いわゆる霊体となると感じております。
霊体となった方は、この世界に溢れ、循環するエネルギーのひとつとなる為、本人の意思というより、世界の意思によって、世界のありとありゆるものと解け合っていく。
その状態のひとつが、あの世にいる状態だと、わたくしは感じております。
あの世とこの世は紙一重であり、感じようと思えば感じられる、非常に身近な世界です。
まだ科学では証明出来ないけれど、あの世と呼ぶに相応しい世界が存在することを、わたくしは物心ついた頃から感じておりました。
目には見えませんし、生きて自由に行き来する事は出来ません。
それでもたしかにあの世は存在し、死ねば皆そこに行き着く。
わたくしはそう信じております。
2.あの世からこの世へ
お盆の時期など、あの世からこの世へ死者が帰ってくる、とよく言われていますね。
なぜそうなっているのかはわかりませんが、たしかにお盆の時期には死者が普段いるあの世とこの世の行き来が多くなるようです。
ただ、お盆の時期でなくとも、死者がこの世にいる事はあるので、お盆の時期しかいられない、というものではないと、わたくしは感じております。
お盆の時期は、あの世とこの世の結び付きが強まる時期であり、死者がこの世に姿を現す事が多い時期。
だから死者を丁重にお迎えする必要があると、昔から言われてきたのではないかと存じます。
3.死者が夢に出てきたら
よく、亡くなった方が夢に出てきたというお話を伺います。
何か意味があるのか、と。
答えとしては、意味がある時も、無い時もある。
となります。
そもそも夢は、自分の記憶の整理の為に脳が見せているなど諸説あるものの、夢を見るシステム自体が解明されていない側面もあります。
ただ、霊を感じとる力を有している立場から申し上げると、意味のある場合もある事はたしかです。
たとえば、
何度も夢に出てくる上に、
何か言いたげだったり
同じことを何度も言っていたり
表情がいつもと違っていて妙に気になったり
このような場合は、ご本人が夢に出てきて、何かを伝えようとしている場合がございます。
なので、なるべく無視せず、気に留めておくと良いかもしれません。
4.故人の為に何が出来るのか
ここまで色々と死者とあの世についてお話して参りましたが、これまでの事をふまえて、あらためてお話しします。
亡くなった方の為に生きている人が出来ること。
それは、亡くなった方の事を思い出として、大切に胸にしまっておき、時おり思い出して感謝の念を伝えたり、自分はしっかり生きているから心配ないよ、と伝えてあげる事だと、わたくしは感じております。
悲しいのは当たり前です。
無理に悲しみをふりきる必要はございません。
ただ、悲しい中にも、故人への感謝、労い、そして何より、自分はしっかり生きているから安心していいいからねと、伝える事が大切かと存じます。
個人を想う優しい祈りは、必ず個人に伝わります。
残された生きる者が故人の為に出来ることは、故人の為に祈ること。
そして何より、ご自身が幸せであること。
それが故人を安心させ、幸せな気持ちにさせてあげられるのです。
大切な人を亡くして幸せなんて思えない、という方もいらっしゃるでしょう。
けれど、故人との結び付きが強ければ強いほど、故人は残された方の未練、不幸を感じる心に縛られてしまいかねません。
それくらい、人の人を想う気持ち、念は強いのです。
本当に故人を想うのなら、まずはご自身が生きる幸せを見出だす事。
どれだけかかってもかまいません。
悲しみから抜け出せなくて辛いのは、どうしようもないですから。
けれど、悲しみの中で、それでも故人が安らかにあの世に行けるよう、祈ってさしあげましょう。
故人にもらった幸せに感謝を捧げ、故人の幸せを祈りましょう。
その祈りが、故人を安らかな世界へ導く手助けとなってくれるはずです。
故人の為にも、どうかご自身が健康を害することや、不幸な気持ちに支配されて幸せを感じられなくなったりしない事をお勧め致します。
ここまで読んで下さってありがとうございました。
大切な方を亡くした全ての方が、故人の安らぎを祈れますように。
そして、生きている喜び、幸せを再び感じることが出来るようになりますように。
祈りを込めて。