季節はずれの蛍 2
こんにちは夢希です(゚∀゚)
続きになります。
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毎日のように通る彼の実家は
いつもと変わらずだった。
不仲だと言っていた彼の父親は
彼の何十年か先を見ているような方だった。
彼の母親は華奢な方だが
しばらく会わない間にゲッソリ痩せていた。
「夢希さん来てくれてありがとう。」
私を見るなり泣いた。
Yが幼い頃 住んでいた実家…
こんな形で来るなんて…
なんだか夢の中にいるような感覚だった。
泣きながら階段を上って行く彼の両親を
不思議な気持ちでぼんやり見ていた。
「ここにYがいるの。きっと喜ぶね…」
と部屋に通される。
扉を開けるとお線香の香りがした。
ドクンドクンと心臓の音と息苦しさ
沢山の白いお花に囲まれて
Yは写真の中ではにかんだ笑顔でいた。
Yは小さな白い骨壷になってた。
私は立っていられなくなり
その場で声を上げて泣き崩れた。
次から次から止まらない涙とお線香の香り
…現実なんだ。
もう二度と会えないんだ。
どうして?なんで?
私は彼が亡くなってから
この時はじめて大泣きました。
白い骨壷を抱きしめただただ泣き続けた。
いつだって大丈夫って笑っていたのに。
一緒に頑張ってこうって約束したのに。
ふわりと風が吹き
「そんなに泣かないで 悲しまないで いつも側にいるよ。」
そう彼の声が聞こえた。
優しい 優しい彼の声が聞こえた。
泣き疲れた頃
彼の母親はこんな話をしてくれた。
彼が大事にしていたゴエモン(柴犬)を夜
散歩に連れて行くと普段は大人しいゴエモンが
凄い勢いでリードを引っ張り…
あまりに突然でリードを離してしまった。
ゴエモンは尻尾をすごい振って
キュンキュン鳴いて走り…
その先に蛍が一匹だけ
フワリフワリと光を放ち飛んでいた。
水辺もないし
季節的にもまだ早い時期に蛍…
不思議だった。
ゴエモンはその蛍を見てすごく喜んでいた。
Yがいるんだなってそう思ったと…
その日は月命日で私の所にもYが来た日だった。
彼は普段から口は悪いが
とても思いやりのある優しい人だった。
病気が発覚した時も
本当は誰より不安なのに明るく
「死んだらお前に会いに行ってやるな。幽霊になって(゚∀゚)」
私はそんなYに必死で泣くのを我慢して
「怖いのは嫌やわ!わかりやすく登場してよ!どーせならかわいらしく挨拶に来てよね!(゚∀゚)」
なんて話していた。
彼の母親と
上記のようなやり取りをした話をしながら
「可愛らしく挨拶しに来て」
なんて話してたな…
そう思い出していた。
蛍か…
儚いけど懸命に生きた彼らしいな…
そして彼の母親は
彼が生まれてからの思い出話しをはじめた。
途中で彼が実は野球少年だったと話し出した…
少し中性的な彼に
野球は似合わなさ過ぎて笑ってしまった。
あれ?
そう言えば知り合いが
野球少年の変な話ししてたな…
そう言えば…
見た夢の言葉とさっきの言葉が同じ…
「お母さん、Yの野球やってた写真あります?」
「あるわよ(●´ω`●)ちっちゃかったし可愛かったの!見て。」
息が止まりそうにびっくりした。
知人が説明していた
ユニホームの色に野球帽にイニシャル…
そしてそこには
周りより小さな笑顔のちっちゃい彼がいた。
「可愛い…」
私は泣きながら笑ってしまった。
本当に可愛いかった。
私が眠れないから
他の人の夢に出てきたの?
私がこうやって泣くの知ってたから
心配で先に伝えに来たの?
可愛くって言ったから
可愛い時代に変身して伝えに来てくれたの?
いつまでも気が付かないし…
会いに来ないから
分かりやすく会いに来てくれたの?
彼は最後の最後まで
私をそして家族を大切にしてくれていた。
その深い愛に涙が止まらなかった。
蛍のように短い命を
懸命に儚くとも大切に生きた彼。
桜が舞う時期…
そして蛍の時期…
私は思います。
好きな人と一緒にいられる(当たり前の時間)は
本当は最高に最高に
幸せな奇跡かもしれないな…と。
だからいつだって笑顔でいよう。
当たり前をいつも奇跡だと感謝しよう。
いつも彼が側で応援してくれてるから…。
この記事を作成した占い師さん
先生からのメッセージ:
私は、幼少の頃から予知能力を持ち合わせ不思議な体験を数々してきました。不思議な能力は生きにくく悩んだこともありましたが、お悩みを抱える皆様にお相手の気持ちを伝えることで未来が開けることを知り、鑑定師の道を進みはじめました。鑑定師になってから、大切な人を亡くしたことをきっかけに、この不思議な能力はさらに強まり今に至っております。未来は沢山の道が枝分かれをしています。皆様のご相談を傾聴し、一番幸せになれる道を探すお手伝いを致します。
【得意な相談内容】
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